『 陶土・打算の炎 』(1)<短編・本格推理>

   『  陶土・・打算の炎・・ 』
                          
         ― 満たされない欲望 ―


 角谷麗子の日々は、多忙を極め不規則そのものであったが、凡庸であった。
 5年前に都内の私立大学を卒業すると、そのまま、ある大手新聞社系列の雑誌社に就職し、
今では、期待されている報道記者のひとりである。
 彼女自身、ジャーナリストとしての精緻な観察眼と事件の深刻さを峻別する感性を鍛練し
てきたという自負を少なからず持っていた。その彼女がここ5年の間に取材、報告したさま
ざまな事件の中にも、凄惨な状況を呈した事件も多数あった。しかしながら、彼女の親族、
友人、知人などの身近なものが、何れの形であっても関係した事件で、特別に重大な事件は
なかった。それだけに今回の、大学時代から親密に交際していた友人の変死体を前にした時
の心中の戦きと動揺には、隠蔽できないものがあった。
 通常の事件の取材でも、麗子が事件現場に立ち合う事などは皆無であった。そんな麗子に
岡田早智子から、リビングルームのテーブルの上に置かれた携帯電話に藤倉可奈子の死を告
げる連絡が入った時、麗子は入浴を終えてテレビのバラエティー番組を見ながらゆったりと
一日の疲労を癒すかのように寛いで居たが、の突然の報せに、一瞬の戸惑いと同時に驚愕し
て、部屋着のまま広尾の可奈子のマンションに駆付けた。

東北自動車道車窓から.jpg

 麗子が動転して中目黒の可奈子のマンションに着いたときには、真夏の遅い夕暮もすっか
り暮れて、閑静な住宅地の灯火も鮮明に物々の陰影を路面に映し出していた。麗子の華奢な
左手首に粛然と填められていたティファニーの繊細で、流麗な意匠の腕時計の針は、午後の
七時五十七分を指していた。

 藤倉可奈子は、狭窄な自宅マンションの寝室のベッドの上に仰臥し、上体を捻った変死体
となって無残な姿で発見された。唯一の着衣であった淡いピンク色のナイティーは捲れて下
腹部が剥出しになっていた。傍らのジュータンの床には、スカイブルー色のハイレグカット
のショーツが小さく丸まってあった。この可奈子の悲惨な亡骸を発見したのは、可奈子と同
棲している坂上が勤務を終えて帰宅した七時二十分頃である。可奈子の亡骸を発見した和彦
は、可奈子の会社の同僚である早智子の携帯電話に現場の状況を伝えると、そのまま所轄の
渋谷署に電話して刑事の到着を待った。
 麗子が、部屋に到着したときには、三人の私服刑事と数人の鑑識課員と思われる濃紺色の
制服をを着た男たちが騒動しくたち働いていた。和彦は、居間に入った麗子を一瞥すると動
揺した眼差しを麗子に向けた。和彦を訊問していた部長刑事の望月が、和彦の視線の移動を
認めると振り返って、居間の入り口に茫然と立っている麗子に近付き、可奈子との関係を訊
いてきた。
「恐れ入りますが、貴女は、・・・」。望月の後に従っていた和彦が、刑事が麗子にした質
問を引き取るように、対面する二人の間に割って入って言った。
「いや、刑事さん。この人は、可奈子の大学時代からの親友で、角谷さんです。わたしが、
可奈子の同僚に頼んで来てもらったんです。」














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posted by coolboy333b at 13:41Comment(0)推理

『 陶土・打算の炎 』(14)<短編・本格推理>

 窯場に来た有村は、麗子と顕雅に目礼すると焚き口の前に憮然と座っている和彦に、篠原達也
の居所を訊いた。和彦の返答は、先程、麗子に返した言葉と同じものだった。 和彦は、この有
村の上司の望月に、渋谷署の取り調べ室で前日の午前中まで、二日間に渡って執拗な訊問を受け
ていた。

contents_1_imageurl.jpg

 有村の語調を荒げた訊問に割って入るように顕雅が、言った。
「まあ有村さん、落ち着いて。そのうち真犯人が判明しますよ。」。麗子が、改めて訊問を始め
た。
「そう、有村さん、そちらで聞いていて。わたしもジャーナリストの一人なの。・・・。真理子
さん、貴女、あのワゴン車は目立つわよ。貴女が、あの日の朝八時十二分に車を入れた駐車場の
係員が、駅に向かって急いで駆けて行った、可奈子に変装した貴女を確認しているのよ。わたし、
その係員の男性にこの写真見せて訊いてるのよ。・・・はい、これ。」と言った麗子は、ショル
ダーバッグから出した、先程、笠間駅近くの駐車場の係員に見せた、パソコンからプリントアウ
トされた紙片を真理子に手渡し、脇の下に抱えていたストローハットとバッグを真理子の前に差
し出した。

「貴女、この帽子、持ってたわよね。そう、この可奈子の帽子とバッグ。先程、可奈子の部屋に
在ったものを恵子さんに出してもらったわ。・・・。上野駅に着いた貴女は、広小路口からタク
シーに乗って直接、広尾のマンションに行ってるわね。そう、達彦さんは、都美館で開かれてい
る『日本工芸展』を観るために、公園口を出てるわ。・・・。広尾のマンションに着いた貴女は、
辺りに気を配りながら和彦さんから渡された合鍵で、部屋に入ってるわね。・・・。」。他人事
のように聞きながら、ジーンズの裾を弄っている指先を見詰めていた真理子は、麗子の方を向き
直って、
「あんた何言ってるの。何にも証拠がないじゃないの、・・・。馬鹿みたい・・・。」と、呟い
た。
「それが、馬鹿じゃないのよ。貴女がマンションの部屋に入るところを見ていた人がいるのよ、
・・・、それが、・・・。」。膝を抱え込んで、淡々と話す麗子の言葉に、内心の怯えを感じな
がら聞いていた真理子が、
「そんな人、居るわけないじゃない。わたし、周りをしっかり確かめたわ。鍵をバッグから出す
前も、・・。」と、答えた時、その犯行の暴露に気付いた和彦が、隣に座っている真理子の頭を
乱暴に抱え込んだ。「馬鹿やろう、おまえ。」。麗子の傍らに立っていた有村が、色め気だって
前に進み出ると、
「どういう事だ、これは、・・・。この女が実効犯だというんですか。」と言って、麗子を見た。
口角に笑みを浮かべた麗子が、続けた。

東北自動車道車窓から.jpg

「そう、お分り。真理子さん。誰も貴女がマンションの部屋に入るところなんか見てないわ、・・・。
貴女は、自分から犯行を認めたのよ。和彦さん、貴方が企図した犯行だったのよね。・・・。さ
あ、有村さん、二人の身柄を確保して。確証は、このバッグに付着している《陶土の跡》よ。」
と、言った麗子は、真理子の傍らに置かれていたバッグを手に取って、和彦に手錠を掛けようと
していた笠間署の刑事の一人に渡した。薪の一本を握り締めていた和彦は、その手に有村によっ
て手錠が掛けられ、真理子の隣に悄然と座っている。
「真理子さん、貴女、つまらない小細工をしたわね。可奈子のパソコンデスクの上に在ったカレ
ンダーのあの日の日付にハートの印を付けたでしょ。あれは、和彦さんが考えた事なの、・・・、
呆れたものね。可奈子は、絶対にあんな印を残したりする女性ではないのよ。」。顕雅が言った。
「坂上くん。私は、例え君が刑期を終えて免罪されても、許しはしないからね。睡眠薬で朦朧と
した妹を犯した罪は、払拭できるものじゃない。・・・。」。
「真理子さん、熟睡している可奈子の口を信楽の陶土で蔽うったのは、貴女よ。あの誠実な可奈
子の殺害を実行したのは、貴女よ。私は、貴女を許さない。・・・。」。
 登り窯の焚き口の炎は、既に下火になって、燃え尽きた薪が白く灰となって堆積している。二
人を連行して窯場を離れようとしている有村の背中に、
「明日、午前中に角谷さんと一緒に出向きます。」と、顕雅は言い、傍らに立っていた猪瀬に、
「ありがとう、猪瀬くん。すまないが、君、先に帰って乗ってきた車、会社の車庫に戻しておい
て呉れないか。私は、麗子さんの車で戻るよ。」。猪瀬は、「分かりました。それでは、・・・。」
と、言い残して窯場を出ていった。麗子と顕雅の二人だけが、森閑として窯場に残っていた。
 真夏の長い一日を灼き続けた陽も、西の山の端に隠れ、山間の民陶の里に夕闇が迫っていた。
打算と欲望というろくろによって整形された器も、知性に裏付けられた理性によって粉砕された。
窯場に残った麗子は、焚き口の脇に置かれた埃に塗れた長椅子に、顕雅と並んで座っている。一
匹の蚊が、豊麗な麗子の体型を際立たせるサマーニットのTシャツの剥出しになった腕にとまっ
た。麗子は、その一匹の蚊に軽い一息をかけると、肩に腕を回した顕雅に言った。
「この登り窯の中に、達彦さんは居るのよ。」。
「そうだね、解っているよ。人生と謂うものは、無常なものだね。可奈子のように清純に生きた
者が殺され、また、達彦くんのように真面目に生きた者が、無残な屍となる。一方で、和彦のよ
うに打算と淫蕩に塗れた者が、適当に世渡りをする。・・・。」
「無知で淫奔な真理子は、無知が故に、幸福だったのかも知れないわね。」。
 暫らく二人は、人生の無常を感じて沈黙したままで過ごした。
 腕を組んで窯場を降りる斜道を下っていた時、顕雅が、そっと麗子に呟いた。
「・・・、僕と結婚しないか。可奈子も望んでいた事なんだ。」
「・・・、はい。私からも、お願い、・・・。・・・可奈子が殺される前の日の日記に、残して
いたわね。」
 麗子と顕雅は、夕闇に包まれた山間の陶芸工房を後にした。

(了)

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posted by coolboy333b at 11:57Comment(0)再掲載

『 陶土・打算の炎 』(13)<短編・本格推理>


・・・・・・先程まで登り窯の焚き口まえで忙しく薪を放り込んでいた和彦は、其処には居なか
った。窯の狭い焚き口から見える炎は、猛然と燃え威っている。焚き口を離れた和彦と真理子は、
窯の裏手の下草が膝のあたりまで伸びた草叢に、渚に打ち上げられた蛤の二枚の貝殻のように重
なって横たわっている。

*****

 人の近付く気配を朦朧とした意識の裡に感じた真理子は、中天に向けていた茫漠とした焦点の
定まらない視線を移して、焚き口を見ると、そこには唖然と立っていた三人の姿があった。真理
子の焦点の結んだ視線は、呆然と眺める麗子の視線と出会った。真理子は、何事もないかのよう
に羞恥の様子も見せずに、重なっていた和彦を促すと、緩慢な動作で立ち上がり、気怠く身繕い
を始めた。
 着ていたTシャツの裾を汚れたジーンズに無造作に押し込みながら、三人が待っている焚き口
まで来た和彦は、
「何ですか、態々、此処まで・・・。」と、憮然とした表情を見せて言った。憤り立って麗子の
前に進み出ようとした猪瀬を制して、顕雅が言った。
「・・・、幾つか君に訊きたい事があるんだが、正直に答えて呉れるかね。」。顕雅は、内心に
込上げる憤怒の情を、必死に制御しようと努めている。
「何を訊きたいというんだ、今更。俺にはあんたの質問なんかに答える義理はない。・・・、言
うべき事は、すべて警察で言った。・・・、もういいから帰ってくれ。」。顕雅の制止を振り切
って、顕雅の前に出ながら、
「どういう事だ、坂上。お前は、自分がしてきた事が解ってるのか。」と、猪瀬が言った。
「いいんだ、猪瀬。坂上くん、君はあの時、死んでいる可奈子を発見した時、あのマンションは
密室だった、って言ったね。それであの広尾のマンションの鍵は、幾つあるんだ。」。傍らの薪
の束に腰を降ろして、両膝を抱えて聞いていた和彦は、暫らく間をおいて、「俺が一組と可奈子
の分が一組で、この二組だけだ。それが、どうしたと謂うんだ。」。「ふん、二組ねえ。合鍵な
んかはいくらでも作れるんだ。それを証明するものは、何かあるかね。密室って謂うからには、
ドアチェーンも掛かってあったんだろうね。」と、顕雅は、和彦の心理を抉るように鈍い声で訊
いた。

nobori01.jpg

「それについても、警察ですべて喋った。あとはそっちで勝手に調べればいいだろう。」と、答
えた和彦は、右手に持っていた薪に一本を、火の手の落ち始めている窯に放りこんだ。和彦の腕
は微かに震えている。真理子は、和彦と並んで焚き口を見ながら、頻りと顔に浮き出た汗をTシ
ャツの袖口で拭っている。真理子の無関心な仕草を先程から見続けていた麗子が、
「ねえ真理子さん。貴女には、女性としての羞恥心って謂うものが無いの。・・・、それで、達
彦さんは何方にいるの。」と、真理子を誹謗した。麗子を血走った目で見据えた和彦は、
「独身のあんたに、女の悦びが分かるわけがないだろうが。俺と真理子は、五年も前から遣って
るんだ。可奈子と知合う三年以上も前からな、・・・。こいつは、篠原と遣っても良くねえんだ
とよ。・・・。」と言うと、真理子を一瞥した。真理子は、和彦の顔を見返すと視線を麗子に移
して、
「そうよ、あんたには判らないわ。この人、凄いんだから、・・・。達彦なんか問題にならない
よ。・・・。私がセックスしてどこがいけないのよ。」と言いながら、左手を穿いていたジーン
ズのウエストを潜らして、**を触り、一瞬、焚き口の奥に送った視線を足元の地面に向けた。
麗子は、この真理子の無為の動作を呆然として見続けていた。和彦が言った。
「篠原は、今朝早く、俺が出してやった金でニューヨークに旅行に行った。何か不思議な事でも
あるのか。」。二人並んで立っていた麗子と顕雅を掻き分けるようにして、和彦の前まできた猪
瀬は、焚き口を漠然と見詰めている和彦のTシャツの衿を掴んで、
「お前、いい加減にしろよ。黙って聞いてるのにも限度があるぞ。」と、凄んで言った。「やめ
ろ、猪瀬。いいんだ、・・・。手を出すな。」。顕雅が、猪瀬を制止した。

karuizawa02.jpg

 無意味な時の経過を感じ取っていた麗子は、愈々、本題に入るべき時が来たように思った。
「ねえ真理子さん。あなたあの日、可奈子が殺された日に広尾のマンションに行ってるわね。」。
一瞬、肩をピクリと震わせた真理子は、不安に怯えた目を麗子に向けた。
「なぜ、わたしが東京まで行かなくちゃいけないの。わたし、広尾なんか行ってないわ。あの日
は、達彦を笠間の駅まで送って行っただけよ。それから、美容院に行ったわ。」
「そう、貴女は確かに達彦さんを笠間駅まで送ってるわ。・・・、達彦さんを八時二十二分発、
上野行きの電車に乗せるためにね。でも、確認出来てるの。・・・、貴女が可奈子に変装して、
先にホームに入った達彦さんに気付かれないように同じ電車に乗ったことが、・・・。」。ここ
まで言った麗子は、思考を整理するように暫らく沈黙した。するとその時、作業場を抜けて麗子
の居る窯場に、律儀にも白色の半袖のワイシャツにネクタイを締めた三人の男が現れた。この三
人の男は、笠間の駅から顕雅が電話連絡を入れた渋谷署の刑事、有村と、有村が支援を求めた笠
間署の二人の刑事だった。





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